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「パパは塾長さん」 by 三田誠広

パパは塾長さん—父と子の中学受験/三田 誠広


¥1,325

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1988年初版発行なので、かなり古い本なのですが・・・

私が、たった一冊だけ読んだ受験についての本です。


11月にはいり、twitterなどでも受験の話題が飛び交っていますね。

我が家も昨年から今年のはじめにかけて、受験生がいたので、

人ごととは思えません。


この本は、芥川賞作家でもある三田さんが、長男を公立に行かせた

後悔と子供の将来を熟考した結果、次男を受験塾に通わせず

子供と2人で受験にチャレンジする選択をするところから始まります。


どうして中学受験させるのかというその動機が、大変参考になりました。


塾で詰め込み教育された努力型の「秀才」ではなく、本質的に頭のいい

子供、「天才型」の子供を求める一流私立中学のだしてくる奇抜な問題の数々。


頭を悩ませながらも、努力に努力を重ねてもついに報われないと

いう局面が何度も訪れる人生の最初の局面が受験であると

受けとめた三田さんと子供の試行錯誤の記録です。


そうです。現実は厳しいんですよね?


その現実に、父親と一緒にこんなふうに向き合える子供が何人いるでしょうか?

愛という言葉は、簡単な漢字一文字で表現されますが、その意味するところは、

相手の益となることを考え抜いて、共に歩むということなんだと

あらためて教えられます。その中には、相手の潜在能力をひっぱりだして、

高い目標をもたせ、ひきあげるという行為も含まれます。


特別な家庭ではない、どこの家庭にもある親子のやりとりは、かなり笑えました。


それから、10年後に発売されたAERA臨時増刊号「子どもがわからない」に

よると・・・

三田さんの御長男は、その後、公立から都立の芸術高校に進み、芸大から

ブリュッセル王立音楽院へ。


次男は、駒場東邦中学から理科系の大学院生へと2人がそれぞれ、

自分の専門分野を育てながら、学生生活を続けていることが紹介されて

いました。


三田さんは、「成績なんかどうでもいいが、子供が何かに向かって

意欲をもってやっているかどうか、その過程の中で、ちょっと辛いことが

あっても、自分でセルフコントロールして、努力を持続できているかどうかが

大事なのではないか?」と提言しておられます。


実は、三田さんの小説は一冊も読んでいませんが

この本を通して、三田誠広さんに関心を持つようになりました。


三田さんが自由業だったから可能だったことも多いとは思いますが、

やっぱり問題は心。子供に対する関心の深さや父親としての責任の持ち方、

子供とのコミュ二ケーション、目標の設定の仕方、方向性の持たせ方など、

私には参考になることがたくさんありました。。。








by clara19 | 2010-11-12 15:19 |